昼間は太陽をいっぱい浴びるようにした。

私は、熱量を帯びたまま長く長く暗闇に伸びた廊下を歩く。 彼の部屋は永遠に続く蛇道のように遠い。 昼とは違った夜の顔を見せる、この場所で、私たちは出会った。 だから、仕方の無いといえば仕方の無いことなのかもしれない。

私が、彼に、愛しいと思う心を持っていなければ きっと今この場所には立っていなかったし 彼も私を待つ行為などしなかっただろう。

だけど、その先に、小さく灯った光は まるで昼間の太陽を思い浮ばせた。

「いらっしゃい、
「お邪魔しますね総司さん」

その日は他愛もないことをしゃべった。 今日は何をしたの?という総司さんの言葉から始まり、 私の一日の行動を話したり、近藤さんや土方さん、そして他の 隊士のみんなの話を一つずつ話していった。 総司さんはその間ずっと、小さく相槌をついたり軽く笑ったり、 時々悪態をついてはいつものように過ごした。

でもいつの間にか、私たちの会話は途切れていく。 そう、毎回そうなのだ。いつも、私が、 どうしても耐えられなくなってしまって目を閉じる。 意識が悪い夢に連れ去られてしまうのだ。 だけど総司さんはそれを咎めたことは一度もなかった。 ただ、優しく私の髪を撫でて一言、おやすみという。

「おやすみ」
「…総司さん、」

今日はどうしても寝たくなんてなくて、 目を閉じるのも瞬きするのさえも嫌だったのに、 瞼はどうしても開いてくれなくて 今が真夜中の何時かさえも分からないくらいぐるぐると回った、まわった?

、ありがとう」
「そう、じ、さん、きいて、わたし」
「僕は君に救われてるよ」

襲ってくる睡魔は彼の声さえも子守唄にさせる。 総司さんは私の背に腕を回した。 抱き寄せる、という言葉に相応しい行為に違いない。

「どうしてかな。はいつもあったかいんだね」

それは、夜のあなたが太陽を感じれるように、と、
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