(気持ち悪い、血の匂いが体にこびり付いて)









まるでそう、鉄錆みたいに体が汚れていっている。
あたしはそっと自分の下腹部を見た。こんなもの毎
月毎月、面倒くさいだけだと思う。腰は重たくなる
し、胸は張るし、下手したら頭痛や腹痛だってある
本当に面倒くさいのだ、女って奴は。自分が、女で
あると再確認すると同時に、意識することが色々あ
る。それは、流れ出る紅黒い其れから目を逸らせず

ただ大人しく、私は女を演じる





「…面倒臭い。」
「銀さんは別に、嫌いじゃないけどねー」
「マニアめ。」

浴槽に使って腕と顔だけ出してこちらを向いている
男は死んだ魚のような目をしてる。この目は別に嫌
いじゃない、むしろ私には好ましいのだ。何事にも
囚われない瞳、そしてあたしを雌として見ている眼


「何日目だっけか。」
「二日目。」
「あーそりゃ垂れ流しだ。」
「やめてよ、そんな表現。」
「俺は別に、嫌いじゃないけどねー」
「変態め。」


あたしがそう口にして、お湯で血を洗い流す。銀時は
少しだけ浴槽から体を出して向き直ったあたしに軽く
口付けをした。うん、やっぱり嫌いじゃないよ。

あたしの頬は少しだけ赤かったに違いない。銀時が目
を細めて声も立てずに笑っていたから。




、処女みてェ。」





そうやって言う銀時の頭を思い切り水の中に突っ込んで、
明日の朝ご飯は何を食べようか。と考えた








(あたしが銀時の女であるという証)



水に混じる其れ
































20071006 修正* inserted by FC2 system